赤茶のガラス製、14面体ビーズと、白青の銀化が美しい極小玉　ローマン・ビーズ2つ

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カテゴリー	ホビー・楽器・アート>>>美術品・アンティーク・コレクション>>>その他
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本品は、不透明な赤茶ガラス製の14面体のビーズで、芯部分には、白くなった輪が見られます。芯部分の白が、赤茶胎の風化に拠るのか、別のガラス素材に拠るか判明しません。芯の片側に黒い層が見え、芯だけ輪状に白化していますので、赤茶と異なるガラス組成に拠るかもしれません。　14面体の表面は、低い温度でガラス製造とビーズ制作の成形を示す、小さな気泡崩れの孔が多く、胎の表面はざらつきが見られます。胎も薄く白の風化しています。胎の気泡崩れの孔には横に細長く伸びた跡が見られますので、赤茶の胎を芯部分に巻く巻き製法で成形し、平たい盤の上で抑えて6面体に成形し、その後で、角の面取りをしたと考えられます。　赤茶の極小丸玉は、多面体と同様に気泡崩れの跡をもち、同時期の制作と考えられます。極小玉の胎大半に、パティナが付着し、その半分ほどで青白に光る銀化彩色が見られ、その両側でも緑や赤に輝く銀が見られます（9,12枚め）。銀化には、通常1000年は必要とされますので、小玉は銀化彩色まで現代に残してくれています。　本品は、入手時に300-500年頃の制作と聞きましたが、研究書A Bead Timelineでは、200年頃の欄に横線紋の双円錐形ローマン・ビーズと同じ頃に、天然石で多分、カーネリアン製の赤、クリスタル製などの14多面体が掲載されています。天然の面取りビーズを模して、赤茶ガラスで制作したと想定できます。また、300年頃の欄には、赤茶の丸玉や多面体のビーズが掲載され、多面体の表面には少し凹凸が見られますので、本品と同様なガラス製と推測されます。　赤茶ガラスは、2Ｃ頃のローマ皇帝の別荘の床に、大理石の代用品としてガラス片として用いられていていますので、初期ローマ期に赤茶ガラスや赤茶ビーズが流行し始めたと言えそうです。こうした経緯を考えると、本品が300-500年頃に制作されたローマン・ガラス・ビーズと想定してよさそうです。　本品は、今日、ローマン・ビーズとして目にするのは、珍しい赤茶ビーズの胎も珍しい多面体で、しかも、ローマ初期に大理石に代わる赤ガラスや天然石に代わるガラス製多面体という、ローマ社会の転換を伝えてくれます。同時に、赤茶の極小玉は、落ち着いた青白などの銀化彩色を現代に伝えてくれます。　　サイズ；高さ　約6㍉、幅　約　7㍉弱　孔径　約3㍉弱　小玉　高さ　約3.5㍉

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